内向型について調べたら「HSP」という言葉が出てきました。これってどういう意味ですか?
【この記事の内容】
- HSPとは
- HSP診断テスト
- 内向型との違い
「HSP」という言葉をご存じでしょうか?おそらく知らない人が多いかと思います。
個人的にこの言葉は内向型さんにぜひとも知ってもらいたいです。しかし、学校でHSPについて教えてもらえません。
そこで今回はHSPについて学生の皆さんでも理解できるようにご紹介していきます。
HSPとは
HSP=(highrity sensitive person )の略称で「とても敏感な人/とても繊細な人」のことを指します。
何に敏感なのかと言うと五感から入ってくる情報や思考に対する刺激が当てはまります。
彼らはこれらへの感受性が人よりも高いのです。
HSPの特徴を説明するうえで、HSPの提唱者エレイン・N・アーロン博士が考えた「DOES」があります。これはHSPの4つの特徴の頭文字です。
- D. Depth of processing (処理の深さ)
- O. Overstimulation. (刺激に敏感)
- E. Emotional Reactivity (情緒的反応)
- S Sensing the Subtitle (些細なこと)
D. Depth of processing(処理の深さ)
この特徴は情報や物事に対して深く処理する傾向をいいます。
HSPは1つの出来事を過去の出来事や情報と関連づけて深く処理します
このため物事の本質をつかみやすく、HSPは直感能力が高い人が多いです
例えば友達とレストランに行ってメニューを選ぶ時を考えましょう。HSPはカロリー、値段や季節限定、周囲が頼んでいるメニューなど色々な視点から考えるのでメニューがなかなか決まりません。
O overstimulation (刺激に敏感)
これは音や光、社交などからの刺激に敏感でストレスを感じやすいことです。
- 救急車のサイレンやドアを強く閉める音
- ブルーライトやライブハウスなどの強い光
- 大人数でのパーティや満員電車などの人混み
このような非HSPたちには何も感じないことがHSPにとっては「過度の刺激」になります。
なので普通の生活を送っているだけでも体力の減りが早く疲れやすいです。ですが、人よりも長い休憩をとれば回復します。
自分自身がHSPだと気づいた人には刺激が少ない環境を整えることをオススメします。
E Emotional Reactivity(情緒的反応)
HSPは他人の感情に対しての共感性が高いです。
例えば、自分は幸せなのに相手が悲しんでいたら無意識に悲しくなったり逆に嬉しそうなら自分も幸福感を感じます。この共感性は+にも−にも働くんですね。
他人の感情を吸収しやすいHSPは相手の感情に支配されて、自分の感情が分からなくなる時もあるみたい‥
Sensing the subtitle (些細なことにもよく気づく)
HSPは非HSPが見逃しやすいことにも気づきやすいです。物の配置やコーデの違い、味の変化など日常生活で色々な変化を見つけます。
人に対してもこの特徴は働きます。話している人の口調やニュアンスから、その人の思考や気分を読み取ることができます。
つまり、言葉に含まれている本当の意味を理解できちゃうんです。
これはすごい能力です!
HSP診断
これまでHSPの特徴を説明しました。
自分はHSPなのかなぁ?と知りたい人もいますよね。
そんなときはHSP診断をしてみましょう。
エレイン•N•アーロン博士が作ったHSP診断を下に載せるのでぜひやってみてください。
少しでも当てはまると思ったらチェックを入れてください。
- 感覚に強い刺激を受けると容易に圧倒されてしまう
- 自分をとりまく環境の微妙な変化によく気づくほうだ
- 他人の気分に左右される
- 痛みにとても敏感である
- 忙しい日々が続くと、ベッドや暗い部屋などプライバシーが得られ、刺激から逃れられる場所にひきこもりたくなる
- カフェインに敏感に反応する
- 明るい光や、強い匂い、ざらざらした布地、サイレンの音などに圧倒されやすい
- 豊かな想像力を持ち、空想に耽りやすい
- 美術や音楽に深く心動かされる
- 時々神経が擦り切れたように感じ、一人になりたくなる
- とても良心的である
- すぐにびっくりする
- 短期間にたくさんのことをしなければいけない時、混乱してしまう
- 人が何かで不快な思いをしている時、どうすれば快適になるかすぐに気づく(たとえば電灯の明るさを調節したり、席を替えるなど)
- 一度にたくさんのことを頼まれるのがイヤだ
- ミスをしたり物を忘れたりしないよういつも気をつけている
- 暴力的な映画やテレビ番組は見ないようにしている
- あまりにもたくさんのことが自分の周りで起こっていると、不快になり神経が高ぶる
- 空腹になると、集中できないとか気分が悪くなるといった強い反応が起こる
- 生活に変化があると混乱する
- デリケートな香りや味、音、音楽などを好む
- 同時に自分の中でたくさんのことが進行すると気分が悪くなる
- 動揺するような状況を避けることを、普段の生活で最優先している
- 大きな音や雑然とした状況など強い刺激に悩まされる
- 仕事をする時、競争させられたり、観察されていると、緊張し、いつもの実力を発揮できなくなる
- 子供のころ、親や教師は自分のことを「敏感だ」とか「内気だ」と思っていた
いかがでしたか?14個以上チェックがついた人はおそらくHSP です。
内向型とHSPの違い
「内向型」って知ってる?内向型とはこんなひと6選【学生向け】でも紹介しましたが内向型は「刺激に敏感な人」が多いです。
先ほどHSPの特徴に「O overstimulation (刺激に敏感)」がありましたね。こうすると内向型とHSP は同じなの?と思うかもしれませんが、実はいくつか違う点があります。
- HSPの30%は外交型である
- HSPは先天的、内向型は後天的に身についたものである
- =HSPは「生まれ持った気質」であり、内向型は環境や好み、経験から出来上がった「性格」である。
- =HSPは「生まれ持った気質」であり、内向型は環境や好み、経験から出来上がった「性格」である。
- HSPは1つの刺激に強く反応し、内向型は認知をくり返すことで多くのことを深く感じ取る。
参考 http:s//introverts.jp/articles/4/ HSP と内向型はまったく違う!
特に「HSPの30%は外向型」には驚きました。人との交流が好きな外向型ですが、HSPの外向型だと刺激が多すぎて疲れてしまうのでは?と心配になりました。
このように、内向型=HSPというわけではないのです。みなさんも間違えないでくださいね。
まとめ
今回はHSPについて紹介しました。
- HSPとは「とても敏感で繊細な人」
- HSPの特徴
- 深く処理する
- 刺激に敏感
- 共感性が高い
- 些細なことにもよく気づく
- 内向型=HSPではない
HSPという言葉はまだまだ世間に知られていません。しかし、わたしは人よりも疲れやすい、他人に振りまわれやすいという方にはこの言葉を知ってもらいたいです。
なぜなら「HSP」について理解することは悩んでいる彼らに、「その悩みは悪いことじゃなくて、あなたの生まれ持った気質なんだよ。」と答えを与えてくれるからです。
この記事でHSPが少しでも多くの人に知ってもらえますように
補足:HSPをさらに知るためのオススメ書籍
今回はHSPについて簡単に紹介しました。ここからはもっとHSPについて詳しく知りたい!という方のためにいくつかオススメの書籍を紹介します。
「気がつきすぎて疲れる」が驚くほどなくなる「繊細さん」の本
以前、テレビ番組「世界一受けたい授業」で特集された「繊細さん特集」。そのときに紹介された本になります。
HSPに関する最低限の知識や実際に役立ったアドバイスが書かれているため、読んだ後は「繊細な自分でも今のままでいいんだ!」とポジティブな気持ちになれます。
HSPを知るための最初の1冊にオススメです。
鈍感な世界に生きる 敏感な人たち(Highly Sensitive Person (HSP))
HSP関連の書籍でランキング上位に入る人気本になります。
内容としてはHSPの暮らし方が中心になっています。HSPが普段の生活をどう過ごせば幸せになるのか、静かな内容で私たちに語り掛けてくれるように教えてくれます。
神経が高ぶっているときに読むと落ち着く1冊ですよ。
周りに気を使いすぎなあなたが自分のために生きられる本 HSP気質を生かして、幸せになる
この本の著者、HSPアドバイザーのRyotaさんは強度のHSP気質を持っています。
Ryotaさんは自分の経験やHSP向けの情報発信をブログやYoutube・ラジオで行ったり、HSPさん向けのオンラインコミュニティをつくるなどHSP界では有名な人です。
そんな彼の著書にはHSPさんが楽になる思考方法や、人生の生き方など未来志向を重視した内容が書かれています。
自分の生き方を見つめなおしたい、人生をよりよくしたいという方におススメです。